Dr. Candyの自由研究

いつかの未来の誰かの発想を開くために書き残しておきたいこと

2024-01-01から1年間の記事一覧

「意味の基本構造」の原理の累次展開としての脳

感覚器官は「刺激」という情報を捉えるたくさんの細胞からなります。その中のたった一つの刺激の点の明滅のような情報だけ見ても、それが何を意味するのかはわかりません。しかし、それら無数の刺激という情報をひとつにまとめると、それがその感覚の「像」…

「意味の基本構造」の原理の累次展開としての脳

感覚器官は「刺激」という情報を捉えるたくさんの細胞からなります。その中のたった一つの刺激の点の明滅のような情報だけ見ても、それが何を意味するのかはわかりません。しかし、それら無数の刺激という情報をひとつにまとめると、それがその感覚の「像」…

「不完全な決定論」の不確定性から成るこの世界

この世界を成り立たせている種々様々な「量」について、その値を知ることができるのはその計測精度の水準までで、計測や観測の装置の精度を越えたところにある値は知ることができません。しかし、装置を改良することでその精度をさらに高めて行くことはでき…

「不完全な決定論」の不確定性から成るこの世界

この世界を成り立たせている種々様々な「量」について、その値を知ることができるのはその計測精度の水準までで、計測や観測の装置の精度を越えたところにある値は知ることができません。しかし、装置を改良することでその精度をさらに高めて行くことはでき…

「純粋な形」(2)相対性理論をイメージしやすくする「場」としての光

感覚としての視覚を取りまとめる脳の中の「アングル」という空間的な情報処理によって見えているのが見かけ上の形であり、真の「純粋な形」はそんな脳の働きの外側の世界に所在している、ありとあらゆる「アングル」で見て取られ得る全ての可能性の一体的重…

【純粋な形】(1)脳による対称性の破れ

大きな競技場の真ん中にマンホールの蓋を置き、観客席を数万の観客で埋めます。一つ一つの観客席から見えるマンホールの蓋の形はどれ一つとして同じ形、同じ大きさをして見えるということはなく、観客一人一人によって全て見え方が異なります。 数万の観客席…

【異世界の翻訳問題】(2)日常に渦巻く異世界

人間の心の機微を人工知能に伝えようとしても、人工知能は伝えられた内容の言葉と言葉の繋がり合いのパターンだけを学習するだけであるのなら、人工知能にとって人間の心というものそれ自体が何であるのか「わからない」のだと考える時、人工知能にとって心…

異世界の翻訳問題(1)内部に異世界を持つ人間

——あなたにとって最も大切なものは何ですか? 「見方によって色々ありますけれど、あなた方に対してそれを挙げるとすればすらみれですかね。」 ——すらみれ? 「そうです。すらみれとは物事にすらみられて起こるずがぶねくのことです。外界の刺激のすらみすら…

脳の生成する偶然(2)

スーパーの棚に並んでいるりんごの一つを手に取る時、手にしたそのりんごが棚のそこに置かれていたのは一つの「偶然」です。しかし、そのりんごがそこに置かれた経緯を調べたとすれば、そのりんごがそこに置かれた理由がわかり、それは偶然ではなくなるはず…

脳の生成する偶然(1)

きれいに並べたトランプを端から寄せて一束にし、それを再びきれいに伏せて並べます。その中の一枚を裏返した時に出た絵柄は「偶然」となります。 きれいに並べたトランプを端から寄せようとする時、少し寄せては中断し、重なった絵札の順番をノートにメモし…

熱的死による宇宙の自己回帰

熱力学の祖といわれるクラウジウスという科学者は、宇宙のエントロピーが最大になったら、一杯の紅茶に牛乳を注いでミルクティーになってもうそれ以上何も起こらない状態にたとえられる「宇宙の熱的死」ということを予言しました。 宇宙の全ての陽子がやがて…

形而上物理学【はじめに】

「量」や「数」というものがいったい何でなんであるのかということが自分の長らくの疑問でしたが、その疑問について「量」や「数」というものの一切が存在しない世界について考えることで探っていこうとの方針の下、それについて考えているうちに空間の起源…

形而上物理学【第四章・集合状態の対称性の破れと数理との結びつき】

「対称性の破れ」というもう一つの空間的表現 以上が形而上の世界の集合状態の累次展開の全容ということになるけれども、そうした形而上の高度に対称的な空間的表現に想像を膨らませる時、そうした空間的表現の色々にイメージが重ねられる諸現象の振る舞いと…

形而上物理学【第三章・集合状態の空間的表現】

第三段階の集合状態の持つ空間的なイメージ 一方、第三段階のウニにイメージされる[開の開いた集合状態]×[閉の閉じた集合状態]について、それが「集合的原点」を持つ集合状態であるという側面に注目すれば、ウニは一個だけぽつんと存在しているのではな…

形而上物理学【第二章・集合状態の表現のオプション】

偶数と奇数を考慮する 一方、「不特定無数」というその世界の大原則について、それがかぞえることのできないものなのであっても、その集合的な全体性に対してはそれが偶数であるか奇数であるかの区別は表現しうるということになる。同じ集合状態でも偶数であ…

形而上物理学【第一章・集合状態の累次展開】

「無の存在」の存在 この世界のはじまる前には何があったのかについて、一般的には何もなかった、「無」から宇宙が生まれたということとされていて、宇宙が膨張を続けているという観測結果から時を遡った宇宙の開闢以前は空間も時間も何もない「無」であった…